たるんだお腹やお尻、二の腕などのぜい肉を脂肪吸引でなかったことにできるなら!と、脂肪吸引に魅力を感じている方も多いのではないでしょうか。ただ、脂肪吸引に伴うリスクやダウンタイムが心配で、なかなか決断できない方もいらっしゃることでしょう。

脂肪吸引について、知っておくべき治療の効果やリスク、後悔しないためのポイントなどを解説します。

脂肪吸引とは?

脂肪吸引とは、メスで皮膚を数mm切開し、カニューレと呼ばれる細い管を皮膚の下に入れて脂肪を吸い出す手術です。大きな部位を一度に治療でき、物理的に脂肪を吸い出せるため、部分やせに効果的です。一方で、メスによる切開も必要となるため、比較的リスクの大きい治療ともいえます。

脂肪吸引が可能な場所

脂肪吸引は、お腹、お尻、太ももなどの大きな部位を一度に治療することができる他、部分やせが難しい二の腕や首、二重あごなど、皮下脂肪がつきやすいほとんどの部位で施術を行うことができます。

脂肪吸引の手術方法

まずは脂肪の吸引量や部位の大きさなどを踏まえ、局所麻酔、または全身麻酔をかけます。その後、皮膚を数mm切開し、カニューレを挿入して脂肪を吸引していきます。吸引を終えたら切開部位を縫合し、手術は完了です。手術時間は吸引する部位や範囲によってさまざまです。

脂肪吸引のダウンタイム

脂肪吸引にはダウンタイムがあります。吸引量や部位によって異なるものの、通常は数週間~1ヶ月程度で通常の生活に戻ることができるとされています。なお手術後は、圧迫固定のためガーメントと呼ばれる下着を2~3ヶ月ほど着用する場合もあります。

脂肪吸引のリスクや後遺症

脂肪吸引には、さまざまなリスクが想定されます。施術後の症状の大半は、時間と共に軽快するものが多くありますが、一定期間が経っても治らず、後遺症が残ってしまう可能性もゼロではありません。脂肪吸引の主なリスクや後遺症についてご説明します。

内出血や腫れ

カニューレで毛細血管や皮下組織を損傷してしまうと、内出血が見られたり、腫れが起きたりすることがあります。圧迫や冷却で軽減することができ、10日から2週間ほどで自然に治まる場合がほとんどです。

皮膚の凹凸や左右差

医師の技術不足が主な原因となり、左右がアンバランスな仕上がりになったり、脂肪の取りムラによって皮膚に凹凸ができてしまったりする場合があります。

切開部分の傷跡

通常、切開する部分は体のシワや下着のラインなどで隠れる場所を選び、切開も数mmですが、手術時にカニューレにより過度に摩擦されることで、目立った傷跡になってしまうことがあります。

しびれや麻痺

カニューレにより末梢神経が損傷してしまうと、触っても感覚が鈍くなったり、しびれを伴ったりする場合があります。通常、1ヶ月程度で治まり、長くても3カ月~1年程度で自然治癒するとされています。

その他、稀な後遺症

重大な事故は稀ではあるものの、吸引時に血管を損傷してしまうと、脂肪組織の一部が血管の中に入りこみ、脂肪塞栓症を引き起こすことがあります。肺や脳の血管が詰まると、最悪、死に至るケースもあります。また、傷口から細菌が入ると感染症が起きる他、麻酔事故や内臓の損傷など、死亡事故につながるリスクがあることも心にとめておきましょう。

脂肪吸引のリスクを防ぐためのポイント

脂肪吸引にリスクはつきものですが、事前に施術についてしっかりとした知識を持ったうえで検討を行い、適切な対応をとることで、リスクを最小化することができます。
脂肪吸引のリスクを下げるためにポイントを解説します。

脂肪吸引の実績が豊富なクリニックや医師を選ぶ

実績や経験が豊富であれば、脂肪の吸引量なども熟知しており、万一の時も迅速にリカバリーできる可能性も高まります。さらに失敗修正も手がけているクリニックや医師だと、なお良いでしょう。

脂肪吸引のリスクについてしっかりと医師に確認する

手術に伴うリスクを医師に確認しておく他、「もし〇〇になった場合、どういった対応をするのか」といったところまで確認しておきましょう。どんな質問であっても、納得いくまで説明をしてくれるクリニックを選ぶことが大切です。

その他の部分やせ治療を検討する

脂肪吸引以外にも、脂肪冷却治療や脂肪溶解注射など、他にも部分やせ治療の選択肢はあります。その他の施術についても調べた上で、脂肪吸引が自分にとって一番ふさわしいかを医師とよく相談しながら治療にのぞむことが大切です。

まとめ

物理的に脂肪を吸い出すことで、理想のボディラインに近づける脂肪吸引は、過酷な食事制限や運動の必要のない魅力的な施術です。一方で、さまざまなリスクが伴うことも事実です。治療を検討する際は、脂肪吸引に伴うリスクを医師からしっかり聞き、他の部分やせ治療とも比較した上で、治療を受けるかどうか決めましょう。

監修

KUMIKO CLINIC 院長 下島 久美子 先生

KUMIKO CLINIC 院長 下島 久美子 先生

金沢医科大学卒業。杏林大学第一内科入局、内科医として大学病院、一般病院にて臨床経験を積んだ後、都内某美容クリニックに入職し、レーザー治療、注入療法の美容医療全般を学び美容皮膚科医としての臨床経験を積む。2014年、日比谷・有楽町に自身のクリニックを開院し、現在に至る。日本内科学会認定医、サーマクール認定医、アラガン社ボトックス・ヒアルロン酸注入指導医。患者様に提供する美容医療は、自分自身で体験し評価する。メスを使わない痩身治療とメスを使わない自然で美しい若返りを叶える注入治療の2つの治療を得意とする。

KUMIKO CLINIC

住所:〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-6-10 スクワール日比谷ビル8(受付)・9F

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